頭皮トラブルや頭皮の悩みはいろいろとありますよね…。
なかでも悩みの深いトラブルが、頭皮の「かゆみ」「べたつき」です。
男性、女性、関係なく起こる頭皮トラブルで、度合いよっては、まともに寝ることさえむずかしい人も少なくはありません。
日中もかゆみがひどく、仕事に集中できずイライラしてしまったり…、かきむしりすぎて頭皮から血が出たり…。
「毎日、ちゃんとシャンプーしてるのに…なんでだよっ!?」
とストレスに感じてしまいますよね。
まさに僕そのものです…日中かゆくてかゆくて、しかもベタベタするからシャンプーはかなり念入りにゴシゴシ洗っているんですが、全く良くならないんです…
なるほど。ツライですよね…。でも安心してください。そのかゆみとべたつきの原因を知って、正しい対処をすれば、症状は改善していきますよ!
頭皮のひどいかゆみ・べたつきは、一体なにが原因で、どのように対処すれば予防・改善できるのでしょうか??
この記事では、
シャンプーしても頭皮のかゆみ・べたつきがひどい人が、よくやっている間違い
についてズバリお教えします。
良かれと思って習慣化してたことが、実はかゆみやべたつきの原因だったりします。
「えっ!?どうりで治らないわけだ…やば…」と唸るはずですよ…!
そして、ものすごく手軽に自分でもできる
ひどい頭皮のかゆみとべたつきがラクになる、今日からできる予防・改善方法
をご紹介しますね。
【頭皮が不健康】頭皮のかゆみ、べたつきの原因
まず最初に、そもそもなぜ頭皮がかゆくなったり、ベタベタしてしまうのか?
かゆみとべたつきの原因を解説しますね。
頭皮のかゆみとべたつきが起こるということは『頭皮が正常な状態ではない』のです。
頭皮が正常じゃない…!?異常ってこと?
つまり「頭皮が不健康」ということ。
頭皮も肌と一緒、肌にニキビ・吹き出物ができてしまうのと同じで、かゆみ・べたつきが起こっている頭皮は健康な状態ではありません。
頭皮のかゆみ・べたつきの一番の原因は「皮脂」
今あなたを悩ませている頭皮のかゆみ・べたつきの一番の原因は、
「皮脂」です。
頭皮には皮脂を分泌する皮脂腺がたくさんあるんですね。
全身の中でもトップクラスに皮脂線が集中しているのが頭皮で、ある程度べたつくのはごく普通のことなんです。
ええっ!?頭皮はベタついてても大丈夫なんですかっ!?
はい。皮脂は頭皮を外からの刺激から守ってくれる役割があって、皮脂の分泌が「全くない」「ゼロ」ということはありえないんです。
皮脂が分泌されているからこそ、紫外線などのダメージが軽くなり、頭皮が健康な状態に保たれます。
ヘェ〜、皮脂って、健康な頭皮には必要なものだったんですね〜
そう。でも、必要以上に皮脂が分泌されてしまうと、色々と問題が起こってしまう。頭皮が不健康な状態になり、様々な頭皮トラブルが発生してくるんです。
過剰な皮脂が、べたつき・かゆみを引き起こすメカニズム
過剰な皮脂のせいで、頭皮に様々なトラブルが発生すると言いましたが、皮脂がどんな悪さをするのか、べたつきとかゆみを引き起こす仕組みについて解説します。
皮脂の粘性がべたつきの原因
皮脂は非常に粘性が強い性質があります。つまりねばっこいんですね。
そのため必要以上に分泌された皮脂は頭皮に蓄積するだけではなく、髪の毛にも付着するためべたつきを感じやすくなってしまいます。
皮脂の多さがマラセチア菌を増やす
そして、その増えすぎた皮脂が大好物な菌がいます。
それが「マラセチア菌」と呼ばれる常在菌。
マラセチア菌は、菌といっても誰にでも存在しており、普段は頭皮を健やかに保つ働きがあります。
しかし、皮脂を食べながら頭皮に住んでいるので、皮脂が過剰に分泌されてしまうとマラセチア菌の異常繁殖につながってしまうのです。
げげ…っ!菌が異常繁殖…!?考えただけで頭がかゆくなってきました…
あらら…考えただけではかゆくなりませんよ。ただし、実際にマラセチア菌のせいでかゆみが発生してくることはあります。
皮脂を菌が分解すると、かゆみが起こる
頭皮のマラセチア菌は皮脂を分解してエネルギーに変換し、その際に「遊離脂肪酸」と呼ばれる酸を排出します。
この時に出される脂肪酸が頭皮の刺激物となり、かゆみを引き起こすのです。
あぁ…やっぱりマラセチア菌が原因でかゆくなるんだ…!
はい。正確にいうと「マラセチア菌の異常増殖」がかゆみの背景にありますね。
つまり、過剰な皮脂がべたつき・かゆみを引き起こすメカニズムをまとめると、
1、過剰に分泌された皮脂が頭皮をべたつかせる
↓
2、皮脂をエサとする常在菌(マラセチア菌)が過剰に繁殖する
↓
3、増えた菌が皮脂を分解する際に排出する脂肪酸によりかゆみが起きる
このように頭皮のべたつき・かゆみは、過剰な皮脂の分泌が原因。
皮脂が増える(べたつき発生)→マラセチア菌が増える→遊離脂肪酸が増える→かゆみ発生、ってことか…
全くその通りです。皮脂が増えることでべたつき・かゆみが発生するメカニズムは理解できたようですね。
はい…、ということは、べたつきやかゆみを改善するには…
そう!そもそも最初の原因である「過剰に分泌する皮脂」をなんとかすれば、頭皮のべたつき・かゆみが改善できることがわかります。
おお〜!原因がはっきりわかっただけでもなんだか治せそうな気がしてきました…!
ここからは、今あなたを悩ませるはげしい頭皮のかゆみ、ベタベタと不快なべたつきの症状を予防し、健康な頭皮に改善していく方法をご紹介していきます。
今日からすぐ手軽に始められる方法ばかりですので、ぜひ試してみてください。
頭皮のかゆみ・べたつきを改善!今日からできる予防方法
かゆみ・べたつきを防ぐ正しいシャンプー選びと方法
「頭皮のかゆみ・べたつきがひどいから、シャンプーでしっかり洗わないと!!」
この考えは間違ってはいませんし、合っています。
ボクはかなり念入りにシャンプーしまくってますね!夜シャンプーしても朝にはベタベタなので、また朝にもシャンプーしてべたつきを落としてます。
なるほど。マラセチア菌の大好物である皮脂を念入りに落とすという考えは間違ってはいませんよ。でもそれでも、かゆみとべたつきは一向におさまらないのですよね?
はい…。全く…
しっかりとシャンプーをしているのに、かゆみやべたつきが改善しないのであれば、シャンプーの選び方や方法に間違いがありそうですね。
え…!?そんな…!?
この場合、主に考えられるのは、
・1回の入浴でシャンプーの頻度が多い
・朝シャンをする
・べたつきを抑えるために洗浄力の強いシャンプーを使用
このような行為をしていると、しっかりシャンプーをしていても頭皮のかゆみ・べたつきは一向に改善されません。
あなたも心当たりはありましたか?
僕は、ぜ…全部当てはまってた…汗
シャンプーは1日1回で充分
まず、シャンプーは1日1回で大丈夫です。
シャンプーのしすぎは必要な皮脂まで落としてしまうため、余計に皮脂分泌を活発化させ、べたつきが悪化します。
皮脂分泌が活性化すれば、マラセチア菌も増え、かゆみもおさまるどころかひどくなっていってしまいます。
シャンプーは1日1回、一発入魂で行いましょう。
例外として、ワックスやスプレーなどの整髪料を使用している場合は、1回のシャンプーでは落としきれないため、1度軽く泡だて、髪の毛だけを軽めに洗って整髪料を洗い流します。
その後2度目のシャンプーを本洗いとし、頭皮もやさしく洗いあげます。
朝シャンは悪いことだらけ
「夜眠くなっちゃってお風呂がめんどくさい…」
「ついウトウト…気がついたら朝だった」
なんてことありませんか?
必然的に朝シャンすることになりますが、朝は毛穴が開いた状態にあり、特に朝の3〜9時頃に朝シャンすると、毛穴にシャンプーが入り込み、すすいでもシャンプーが残存しやすくなります。
さらに汚れを頭皮に残したまま眠ってしまったので、菌やダニが繁殖しやすい環境に。頭皮の臭いなどの元にもなってしまうんです。
朝シャンのデメリットは計り知れないので、面倒でも夜しっかりとシャンプーすることが大事です。
洗浄力の強いシャンプーがかゆみ・べたつきをひどくする!
あなたは今、どんなシャンプーを使っていますか?
頭皮がかゆくてベタベタとするからといって、「超さっぱり!皮脂をごっそり落とす!」などといった洗浄力の強いシャンプーが特にダメです。
洗浄力の強いシャンプーは、頭皮の水分まで奪ってしまいます。乾燥はかゆみを引き起こしますし、頭皮の水分が不足するとバランスを取るため皮脂が過剰に分泌し、結局べたつきも改善しません。
シャンプーの目的は汚れを落とすことですので、洗浄力を気にする人は多いかもしれませんが、洗浄力の強さがかゆみ・べたつきを引き起こし悪化にもつながります。
「皮脂をごっそり落として超さっぱり!」というシャンプー以外なら洗浄力は弱めなんですか?
そうとも限りません。市販のシャンプーはほとんど…そうですね90%以上は「洗浄力が強い」シャンプーではないでしょうか。
え…そんなに!?
ここでいう「洗浄力の強いシャンプー」というのは、洗浄剤に石油系界面活性剤が使われているシャンプーを指します。
市販品のシャンプーのほとんどに石油系界面活性剤が配合されているため、基本的には多くの人が洗浄力の強いシャンプーを使用していると思われます。
成分名でいえばラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Naが広く配合されていますね。
上記のような石油系界面活性剤を配合したシャンプーはシャンプーの中でも、最も洗浄力が強いシャンプーに分類されます。
でも、ほとんどの人が使っているなら、ほとんどの人がかゆみやべたつきに悩むはずでしょ!?
良い質問ですね。例えば、同じ薬や成分でも「体質に合う、合わない」がありますよね。そして「悩みや症状に合っているかどうか」です。ベタベタ肌に悩んでいる人が余計ベタベタになる化粧品を使ってしまっては症状が悪化してしまいますよね。
はい…まぁそれはそうですね…
シャンプーも一緒。この場合、頭皮のかゆみ、べたつきに悩む人が石油系の界面活性剤配合シャンプーを使ってしまうと、頭皮のかゆみ、べたつきはさらに深刻化してしまうのです。
僕は…頭皮のかゆみ、べたつきがもともとヒドかった…
個人差がありますが、もともと皮脂とシャンプーのバランスがとれていた人でも、年齢や季節によってかゆみやべたつきが深刻化したりすることもありますからね。ここでは、洗浄力の強さが皮脂を余計に分泌させ、かゆみやベタつきがひどくなっててしまうことを覚えておいてください。
では、かゆみやべたつきに悩む人は、どのようなシャンプーを使用すればいいのでしょうか?
頭皮のかゆみやべたつきが気になるのであれば、アミノ酸シャンプーの使用を検討してみましょう。
ココイルグルタミン酸、ラウロイルメチルアラニンNaといった成分が主に配合されており、余分な皮脂や汚れだけを落とす洗浄力があるシャンプーです。
また、アミノ酸はもともと皮膚の水分維持に欠かせない成分であることから保湿にも効果を発揮してくれるので、頭皮環境を保つにはもってこいのシャンプーなのです。
シャンプーをすすぐお湯の温度に要注意!
さて、シャンプーの頻度を少なくすることはもちろんなのですが、すすぐお湯の温度も要注意!
頭皮のかゆみ・べたつきに悩む人の多くが、シャンプーのすすぐお湯の温度設定が高めなのです。
「熱いお湯のほうが気持ちいい!」
「汚れが落ちている気がする!」
という意見はもっともですが、40度を超えたお湯はお湯自体が洗浄力をもつようになります。
そのためできるだけ40度以下のいわゆる『ぬるま湯』でシャンプーをすすぐようにしましょう。
洗浄はシャンプーでしっかりとできますので、そのうえさらに40度を超えたお湯ですすぐと必要な皮脂まで落ちてしまうんです。
ぬるま湯だとスッキリ流せた気がしませんが、それは気のせい。
ぬるま湯でもキチンと汚れやシャンプーは落ちていますので安心してください。
かゆみ・べたつきを防ぐ正しいドライヤーの方法
次にドライヤーの方法です。シャンプー後はドライヤーで髪を乾かす人が大半ですよね。
むしろ、乾かしていない人は必ず髪の毛は乾かしてくださいね。
菌が好む頭皮環境になってしまい、頭皮のかゆみ、べたつきの原因になってしまいますから。
とはいえ、乾かしすぎは頭皮の乾燥の原因に…。
そこで、かゆみ・べたつきを防ぐ正しいドライヤー方法をお教えしますね。
乾かさなくてもダメ…乾かしすぎもダメ…
なかなか塩梅が難しいですよね。わかります。でもたかがドライヤー、されどドライヤーです。あとひと息ですから頑張りましょう!
ポイントは、『可能な限りドライヤーの時間、温風を当てる時間を短くする』ことです。
まずはしっかりとタオルドライしましょう。
2枚、3枚とタオルを使うくらいの気持ちで事前に水分をこれでもかというくらい吸い取ってください。
水分を抜ききった髪の毛にドライヤーをすることで、ビックリするくらい短時間で髪の毛を乾かすことができます。
ドライヤーの時間を短くすることは、頭皮の乾燥だけでなく、頭皮へのダメージの軽減にもつながりますよ。
どうしてもかゆみ、べたつきがひどい場合におすすめの対策
最後に、どうしてもかゆみ・べたつきがひどく「いますぐに即効性のある方法でなんとかしたい!」という方にオススメの対策をお教えします。
それはヘッドスパ。
一度は改善したのに、かゆみやべたつきが再発を繰り返すという方にもおすすめ。
ヘッドスパは美容院のメニューで取り扱っているお店は多く、頭皮のかゆみ・べたつきが気になる人に非常におすすめ。
ヘッドマッサージをすることで、頭皮のコリをほぐすだけでなく頭皮の保湿の役割もあります。
ベタベタするのが嫌なのに、頭皮を保湿してしまったら余計にべたついてしまうのでは?
いいえ、効能は全くの逆で、保湿をするからこそ頭皮の水分と油分のバランスが整い、過剰な皮脂分泌を防ぐことができるんです。
頭皮の乾燥を予防することで皮脂が過剰に分泌せず、べたつきませんし、皮脂をエサとするマラセチア菌の増殖も防げるので、かゆみを落ち着かせることにもつながります。
かゆみがあまりにもひどい人は、1度ヘッドスパをするだけでも頭皮の変化を実感できるでしょう。頭皮のかゆみとべたつきには、毎日の継続的な正しいケアが必要不可欠ですが、なかなか効果を実感しにくいもの。
ヘッドスパなら即効性があり効果を実感しやすいので、まずヘッドスパで頭皮環境を整えたあと、日々のケアで頭皮環境を正常に保つようにするのも、かゆみ・べたつきの改善に効果的です。
まとめ
いかがでしたか?
シャンプーしても頭皮のかゆみ・べたつきがひどい人が、よくやっている間違いとかゆみとべたつきがラクになる、今日からできる予防・改善方法
をご紹介しました。
頭皮のかゆみとべたつきで悩んだら「正常な頭皮を取り戻す」ことを意識ですね!
その通りです。シャンプーをしているけど症状が回復しないのであれば、シャンプーの頻度や洗浄力、やり方などを見直すことがとても重要なんですね。
以下に今日からできるかゆみ・べたつきの予防対策をまとめておきます。
すぐに効果が実感できなくても続けることが一番重要です。頭皮環境はすぐに改善するものではないので根気強く実践してみてください。
・シャンプーは1日1回(朝シャン必要なし)
・洗浄力の弱いシャンプーを使用(アミノ酸系がおすすめ)
・ドライヤーする時間を短縮
・すすぎのお湯の温度は、40度以下に設定
・余裕があればヘッドスパを試してみる
また、余談ですが、「皮脂の落としすぎが良くないのなら、シャンプーを使わない湯シャンをしたほうがいいの?」と疑問をもたれる人も多いのですが正直おすすめではありません。
確かにお湯のみであれば頭皮にやさしいイメージがあるかもしれませんが、日中の汚れをお湯のすすぎだけで洗い流すには不十分です。
汚れが蓄積されると、空気中の酸素と結びつく酸化現象によってべたつきを引き起こします。
あくまでも皮脂を洗い流しすぎてしまう洗浄力のシャンプーで何度も洗ってしまうことが問題であり、シャンプー自体は必要な行為ですよ。
頭皮のかゆみ・べたつきを防ぐために正しくシャンプーし、皮脂のバランスを整え、頭皮の健康を取り戻しましょう!
▽頭皮の匂いが気になる方は、こちらもどうぞ▽
頭皮の臭いを抑えるために、シャンプーはとても大切です。 特に、シャンプーの洗い方は頭皮の匂いを抑える一番のポイ …
脂漏性皮膚炎の可能性も…
頭皮のべたつきやかゆみがひどく、なかなか思うように改善していかないという方は、「脂漏性皮膚炎」の可能性もあります。
一度医療機関を受診するとともに、皮膚科医が開発した脂漏性皮膚炎の方のためのシャンプーで、頭皮環境を良好に整えましょう。
▽管理人自身が脂漏性皮膚炎のツライ症状をステロイドを使わずシャンプーで改善しています▽
脂濡性皮膚炎のカユミやフケの悩みは、脂濡性皮膚炎用シャンプーで改善!